これからはフリーランスの時代だと言われています。
なぜフリーランスが注目されているのか?
フリーランスの社会的な位置づけが、どのように変化しているのか?
この2点を中心に掘り下げていきたいと思います。
新型コロナはフリーランスにとって大きな変化をもたらした
2020年は新型コロナで大変な1年となりました。
1年と言うか、今日現在(2021年3月21日)にやっと首都圏の緊急事態宣言が解除された状態ですので、まだまだ苦しい時期が続いていると言えるのかも知れません。
けれども新型コロナは、フリーランスにとって非常に大きな収穫につながったのではないかと思っています。
それは、フリーランスにも持続化給付金が支給されたということ。
実はこれは非常に大きなことなんです。
かつてフリーランスは不安定な仕事だった
私がフリーランスになったのは21年前です。この時、フリーランスは安定のない仕事と言われていました。
もちろん今でも安定のないことに変わりはありませんが、その頃は職業欄に「自由業」と書くのはヤクザとフリーランスなどと言われていて、社会的にはまったく認め慣れていませんでした。おそらくこの頃であれば、新型コロナが流行り仕事がなくなったとしても、そして持続化給付金が支給されるとしても、フリーランスは対象外だったと思います。
しかし、近年では「フリーランス」という言葉が一般化され、数年前から政府が推進する動きがでてきます。大企業が 社員をフリーランスに育て上げ、その後独立させ、企業と個人事業主(あるいは小規模事業者)として契約する動きもありました。
企業側には都合のよい事情があったのですが、それを政府も後押しした経緯もあり、その結果、フリーランスも持続化給付金の対象となったわけです。
持続化給付金はインチキをして支給された人もごくごく一部ですがいたようで、「働かずにお金をもらえるなんて生意気だ」と言われた人もいたようですが、そのこと以上に、フリーランスが社会的に認められた大きな動きだったと私は思っています。
企業のポリシーや社風の理解のためには同じ場にいることが重要だった
一方社会的には、多くの企業がテレワークを導入したことで新たな悩み事を抱えるようになりました。それはコミュニケーション機会の減少と、社員教育に関する問題点です。
もちろん企業は組織であり、企業を強化するということは組織力を強化することにありました。そしてもちろんこれからもこれが変わるわけではありません。
しかし、その一方。
企業は組織力を強化するために、社員を雇用し、一人前に育て上げるという作業をしなければなりません。多量の仕事をこなすために、多くの企業は組織を拡大することに時間を費やすことを第一に考えてきたわけです。
もちろん一部の企業でフリーランスを活用するとか、外注を活用するという動きはありました。ですが、まだまだ主流だったのは、メインとなる動きを雇用した人でこなしていくということ。
これができたのは、同じ場に社員やパートアルバイトなど、とにかく雇用した人が同じ場に入ってきたからことが大きかった。日本企業が重視してきたのはポリシーや社風の理解ですから、これがとても重要でした。
これが今回のテレワークでやりにくくなったわけですから、雇った人を欲しいレベルに引き上げることが難しくなったわけです。
フリーランスは即戦力
たとえばある会社では、社員として採用して最初の3ヶ月は基礎知識を学ぶ時間と位置付けていました。さらにそれを終えると、3ヶ月間は先輩社員について OJT を受ける時間としていました。つまり半年間は戦力とならない時間があったわけです。
それであれば、社内の中心的作業は社員が行うとしても、それ以外のことは外注化し、必要なときに必要な人材を集めてき膨大な仕事量をこなすということに魅力を感じている企業が増えてきています。そして、その外注先としてフリーランスが注目されているのです。
実際私は、 何人かの中小企業の経営者と話をする機会があったのですが、皆口を揃えていったものは、「多少単価が高くてもフリーランスを使って契約をする方が安くつく」ということでした。
自社のカラーには染まってくれないけれども、教育しなくても一定のスキルが担保されたフリーランスの方が使い勝手がよいというわけです。自社のカラーを出す部分は中心的な社内で雇用した人に任せ、自社のカラーに沿った仕事をしてくれるフリーランスがいればそれで充分というわけです。
さらに社員でなければ、給料の他に払う社会保険や福利厚生費などが不要になるわけですし、この人とは考えが合わないという人がいればそれ以降の契約をしなければいいと都合のよいことばかり。「薄々は感じていたけれど、それでも組織を強化していきたいという思いから人の採用を進めてきたけれど、肝心な教育をしにくくなったこれからは、フリーランスに注目している」ということのようです。
フリーランスへの発注内容も多岐に渡るようになった
私のもとに来る依頼も、以前はただ記事を書くライターや、サイトやフライヤーをデザインしてくれるデザイナー、それを統括するディレクターという作業面に特化したものが中心でした。
しかし最近では、「社内業務の一部をフリーランスに移行するために必要なことをアドバイスして欲しい」とか、「そのためのマニュアル作成を手伝ってほしい」、「フリーランスを活用するメリット、デメリットを知りたい」などという仕事が増えてきています。
アフターコロナは新しい社会ができ上がると言われています。
その中の一つがフリーランスの活用であり、 そのために新たな動きをはじめる起業が増えてくると見ています。
フリーランスもこれらの動きに対応すれば、必ず成功の道が開けます。
ただ記事を書く、ただ言われた通りのデザインをする、 SEO の部分からだけアドバイスをするということではなく、 さらに一歩踏み込ん大活躍の場があるはず。
そんな情報をこの場でもまとめていこうと思っています。
お付き合いいただけると幸いです。