私は基本的に、フリーランス推進派なわけですが、そういう話をすると必ず出てくるのが、「フリーランスは増えすぎたから、もうニーズはない」とか、「 フリーランスが飽和状態になっている」という発言。
それってフリーランスのことをまったくわかってない方が言っているんだろうなと思っています。
今回は、なぜ私が、「フリーランスが増えすぎだ」という意見に対して自信を持って、「No!」と言えるのかをまとめてみます。
フリーランスのニーズは確実に増えている
まず、フリーランスとはどのようなものかを簡単に説明します。
フリーランスとは、特定の会社や組織に所属せず、個人で仕事を請け負う働き方を指します。
働き方のひとつのスタイルであって、職業ではありません。
企業は人材育成費用がバカにならない
さて本題です。
私がなぜフリーランスは増えすぎたという意見に、「はぁ?」と真っ向から反対するかといえば、確実にニーズが増えているからです。
別の記事でも書いたことがありますが、今の若者を中心に会社に対する忠誠心のようなものはなくなり、 転職する人が増えています。こうなると会社側としては、一生懸命育てた人が社外に流出してしまうということになります。
特に最近の傾向として、転職エージェントなどが幅広く活用するため、会社に馴染めないという人だけでなく、優秀な人ほど好条件で転職されてしまうことになります。
とある社長に聞いたところでは、「ベンダーとして出かけていた先の会社に年収3倍でスカウトされた人がいる」ということでした。年収3倍も出されれば止められるわけもなく、会社で最も優秀な人が旅立ってしまったというわけです。
そんな現状がありながらも、会社は社員を育てなければなりません。
若い子の方が給料は安いのですが、ノウハウもあまり持っていません。すると、育成の時間がかかります。
会社は例えば新入社員を雇い入れ、時間をかけて社会人としても企業人としても一人前に育て上げることに必死になるわけです。
この間、当然企業は社員に給料を払いますが、実際に会社の売上に貢献しているわけでありません。いわば、将来性に対して給料を払っているようなものですね。
しかし今回のコロナで、社員教育がままならなくなりました。基礎的なことはオンラインで教えられるにしても、 OJT でなければ教えられないこともあり、そこに時間がかかってしまうわけです。
そこで多くの経営者が考えます。
社員を雇って育てるより、一定以上の力を持ったフリーランスを使った方が楽じゃない?と。
フリーランスの報酬は高いが、それ以外は不要
今、フリーランスは、ライターとかデザイナーとかのクリエイティブ系だけでなく、フリーランスの営業などもあります。
もちろん会社の商品に対する知識は伝えなければなりませんが、社会人としての一般常識や営業の基本的なノウハウはすでに持っているわけです。商品理解についても、要領よく理解してくれます。
それであれば、多少報酬が高くても、即戦力のフリーランスを使った方がムダがないこと気づいたわけです。
しかも、雇用関係があるわけではないので、「有給をください」とか、「うちの会社は手当が少ない」なんて文句を言われることもありません。社会保険の負担もないし、「パワハラでうつになりました」などと訴えられることもありません。
さらに言えば、この人はうちの会社に向いてないと判断すれば、その仕事限りで終わることができます(実際には仕事中に契約を切られることもありますが)。
フリーランス側としても、うまの合わないクライアントとはそれ以降の契約をしないわけで、非常にドライな、つまり余計な気を遣わなくてもよい関係が成り立ちます。
もちろん仕事の全部をフリーランスに任せると言うわけにはいけませんが、中枢にだけ社員を置き、社内は少数精鋭。
実務面はフリーランスを使っていけばいいんじゃないかという発想になった企業はたくさんでてきましたし、これからはますます増えると思います。
フリーランスの仕事はめちゃくちゃ増えている。でも仕事がないのはなぜか?
つまり、フリーランスが飽和しているとか、増えすぎて仕事がなくなるということは絶対にありません。
でも悲しいことに、「そんなこと言っても仕事がないじゃん」というフリーランスがいるんですよね。
前述の通り、フリーランスとして成功するには必要なスキルはすでにもっていて、即戦力になるのが絶対の条件です。
即戦力の定義は、仕事や人数によって変わりますが、社会人としての常識があり、求められた成果を出せる人。そんな人にしか仕事が来ないのです。
スキルがなくてもあきらめる必要はない
とはいえ、「私には経験が無いから無理だ」とあきらめる必要はありません。
企業のニーズはさまざまであり、現在の自分にあった土俵で、正しい活動すれば仕事は確実に見つかるものと思っています。
たとえば、ライターとして活動したい人が、経験者だけを集めているサイトでベテランに混ざって求人を探しても仕事が見つかる訳はありません。
また、運よく見つかっても、継続は難しいですよね。そういったミスマッチが起こらないところで仕事を探し、スキルを磨いていけばよいわけです。
これについては、別の記事で書きますね。
とにもかくにも、これからますますフリーランスのニーズは高まっていきます。
長い目で見れば労働者人口が減るわけで、その意味でもフリーランスの活躍の場は確実に広がります。
自分で自分のスキルを磨けるのであれば、フリーランスという道を選んではいかがでしょうか?